満足度

Kindle Unlimited(読み放題)で目を引くタイトルの本があったので読んでみました。

内容はタイトルのまんまで、家を買ってはいけない理由が様々なデータを用いて語られています。

著者の意見はどれも説得力のあるものばかりでおもしろかったです。

ポイント

家がタダになる時代がやってくる

総務省が行った調査によれば、2013年時点で日本全国には約820万もの空き家があり、その数は年々増加の一途をたどっています。
空き家率も13・5%と、過去最高を記録しました。

さらに、野村総合研究所の発表(「人口減少次代の住宅・土地利用・社会資本管理の問題とその解決に向けて(下)」/野村総合研究所)では、このままのペースで新しい住宅の着工が続けば、2040年には空き家率が40%に達するだろうと予測しているのです。

空家率40%は凄まじいですよね。

10件に4件は空き家ということになります。

家というのは所有しているだけで固定資産税などの税金がかかりますし、修繕・改修費といったコストがかかります。

なので、「使わない家はいらない!」という人がわんさか出てくるはずです。

そうなれば本当にタダで家が手に入ります。

今3000万円の住宅を35年ローンで購入するのであれば、働いている間はずっとローンの返済に追われます。

また、さまざまなコストを負担し、地震や火山の噴火といったリスクも引き受けることになります。

しかも不動産は流動性が低いので売ろうと思っても売るに売れません。

それに対して賃貸はコストもリスクも低いし、いつでもどこにでも引っ越すことができます。

ライフステージにあわせて大きな家や小さな家に引っ越せるのも賃貸の強みです。

自分の家を所有したいという気持ちはぼくもわかります。

しかし、何も「今」買う必要はないのではないでしょうか。

家がほしいのであれば、しばらくは賃貸生活をして家がタダでもらえるときまで待って、そのときにタダでもらうというのが賢いようです。

手元に残る土地と建物は価値が低い

持ち家か賃貸どちらが得かの議論でよく

賃貸は家賃を払い続けても何も残らないが、持ち家はローンを払い続ければ手元に建物と土地が残る

と言われ持ち家が得だと結論付けられることがあります。

しかし、建物の価値はゼロです。

35年経った古屋はどんなに手入れが行き届いていても、現状では評価額はゼロなんです。

では、土地はどうでしょう。

たしかに都心のど真ん中のような一等地なら買い手はつくかもしれません。

しかし郊外や地方の土地では似たような物件が山ほど売りに出ていますから、まず買い手を見つけるのに苦労するでしょう。

資産として価値を持ち続けるのは、本当に都心のごく一部だけと考えた方が良いです。

建物の価値はゼロで土地に買い手がつかないのであれば、資産を持っていないのといっしょですよね。

これなら賃貸に住んで株やREITで資産運用して資産を増やしたほうが断然いいです。

家がほしくなったときにキャッシュで買えばローンを組んで買うよりずっと安上がりです。

まとめ

賃貸派のぼくには耳当たりの良い話ばかりでした。

それでもやはり著者の言うことはそうだよなと思います。

家なんてちょっと地方に行けば、タダもしくは格安で手に入る時代がもうすぐ来ます。

今買って得するのは今後インフレや移民流入によって地価が上がるシナリオくらいしか考えられません。

いずれのパターンも不確実ですし、それらのリスクをヘッジするにはハイリスクな家を購入しなくてもREITや株を買っておけば済む話です。

そうはいっても、確証バイアスで自分に都合のいい情報ばかり集めている感があるので「家は今買え!」系の本も読まないといけませんね。

 

人生最大の買い物、マイホーム購入を考えているという人は一度立ち止まってみてください。

マイホームの購入は本書を読んでからでも遅くはないはずです。

また、妻(夫)がどうしても家がほしいと言って困っている人もいると思います。

そんな人は本書で理論武装して説得するなり、相手に読んでもらうなりしてください。

実際に家を買って失敗した著者の言うことだからこそ説得力があります。

家がタダになるなんて絵空事だと思っている人は特にどうぞ。