満足度

脳を鍛えるには運動しかない!』を読んで以来、ぼくはランニングをするために早寝早起きを心がけています。

でも、早起きをした日は日中頭がボーッとしていますし、早起きを続けたらそのリバウンドで遅起きをしてしまうことがあります。

日中の生産性の低下や遅起きによる活動時間の減少などによって自己嫌悪に陥る日々です。

睡眠についてはより良い睡眠をとろうとこれまでも努力してきました。

たとえば『自分を操る超集中力』で学んだように22時から2時のゴールデンタイムを活かすべく22時就寝は今でもやっています。

しかしそれでもまだ睡眠が足りません。

そこで今回は睡眠を一から見直そうと睡眠に関する本を読んでみました。

本書は睡眠医学のメッカであるスタンフォードで睡眠について長年研究を続けている日本人、西野精治さんが世界最新のデータ・エビデンスに基づいた睡眠法について余すことなく披露しています。

これまで睡眠に関して無知だったぼくには目から鱗の情報ばかりでどんどん読み進めてしまいました。

ポイント

週末の寝だめは効果があるのか?

週末に寝だめをすれば平日に睡眠時間が少なくても挽回できる。

ぼくが7年ほど前に読んだ本にはそのように書いてありました。

しかし、最新の研究では週末の寝だめは意味がないとされています。

本書で紹介されたある調査によると、1日40分の睡眠負債を返すには毎日14時間ベッドにいるのを3週間続けなければいけないということがわかりました。

たしかに寝だめをする効果はあるようですが、このような3週間にもわたる連続した寝だめをするというのは非現実的です。

これでは普段睡眠が不足していると感じている人にとっては週末の寝だめでは意味がありません。

たくさん寝る(睡眠の量を増やす)という選択肢を持たない以上、睡眠の質を高めるしかなさそうです。

「最初の90分」が睡眠を決める

本書では最初の90分が黄金の90分であり、睡眠の質は最初の90分で決まるということがこれでもかというくらい繰り返し述べられています。

最初の90分の質を高めることはそれほど大事だということです。

ではどうやってこの黄金の90分を手に入れることができるのでしょうか?

この答えはいたってシンプルなもの。

毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起ればいいんです。

眠りの世界では、スケジューリングがものをいう。

睡眠の質を確保したいなら、まずは起床時間を固定しよう。

たとえ睡眠時間が足りなくても、無理やりであっても、まず起きる時間を決めることで就寝時間をセットする。

人は14〜16時間ほど覚醒が続けば睡眠圧が高まり、自然と眠くなってくることを考慮して組み立てよう。

こうして睡眠のパターンができたら、次は寝る時間の固定。

毎日は無理でも、ベーシックな寝る時間を定時にするのだ。

「入眠潜時」ならぬ「入眠定時」である。

定時である以上、仮に翌朝早くても、早寝はしない。

いつもどおりの時間に寝るのを心がける。

眠くても朝は決まった時間に起きる。

そうすることによって夜に自然と眠くなり寝る時間も固定できる。

このように、起床時間と就寝時間を固定するだけで黄金の90分をものにできるわけです。

そうはいってもこれを実行するのは最初は根気が必要そうですね。

黄金の90分を手に入れるスイッチ

黄金の90分を手に入れるに重要なものがあと2つあります。

それは体温です。

体温をいい感じにするにはお風呂が一番

人が寝るのに最も適した状態は体の内部の体温(深部体温)が低く、手足(皮膚温度)が温かいときです。

つまり、この状態に持っていくと眠りやすくなります。

いい状態で眠ると最初の90分の質が上がりますから、睡眠の質を高めるには体温の調節が欠かせないわけですね。

そこで著者が体温を調節するツールとして提案しているのがお風呂です。

入浴に関する私たちの実験データでは、40℃のお風呂に15分入ったあとで測定すると、深部体温もおよそ0・5℃上がっていた。

普段の深部体温が37℃なら、入浴後は37・5℃になる。

この「深部体温が一時的に上がる」というのが非常に重要で、深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある。

なので、入浴で深部体温を意図的に上げれば入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり、熟眠につながる。

0・5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は90分。

入浴前よりさらに下がっていくのはそれからだ。

つまり、寝る90分前に入浴をすませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠できるということだ。

時間を考えてお風呂に入ることにより、一番いい体温で眠りにつくことができます。

体温が上がれば下がるという性質はほかのことにもいろいろと応用が効きそうですね。

「眠りの天才」は頭を使わない

眠りの天才は頭、つまり脳を使いません。

その理由は脳を使っていると眠くならないからです。

よく寝る前にスマホやパソコンをいじっていると寝つきが悪くなるといいます。

その原因は「スマホやパソコンの画面から放たれるブルーライトは睡眠に悪い」というものですが、著者曰くブルーライトはあまり関係ないんだそうです。

では何が原因かというと、スマホを操作することによって脳を刺激してしまうことです。

なので、寝る前は脳を刺激することは控えたほうがよさそうですね。

また、脳は「いつものパターン」を好むのでいつも同じことを寝る前にすれば脳を刺激しないでおくことができます。

いつも通りが一番なので就寝の際のルーティーンをイチローや五郎丸ばりに決めてスッと寝ちゃいましょう。

「どう起きているか」でぐっすりか否かが決まる

「覚醒のスイッチ」をオンにして、日中のハイパフォーマンスを導ければ、「質の良い睡眠」がやってくる。

なぜなら、覚醒と睡眠は表裏一体で、「良い覚醒が良い睡眠を導く」「良い睡眠が良い覚醒をもたらす」はどちらも確かだからだ。

睡眠の質を高めるというとどうしても寝ることにばかりフォーカスしてしまいますが、どう起きているか(覚醒しているか)によって睡眠の質も決まってきます。

なので、起きているときはきちんと覚醒していないといけません。

そこで覚醒を促してくれるのが「覚醒スイッチ」です。

スタンフォードが見つけた「覚醒のスイッチ」には体温があります。

覚醒スイッチ1光

朝起きてまず光を浴びようというのはよく言われていますね。

光を浴びることによって人は覚醒します。

光を浴びるとなると外に出ていかないといけないと思うかもしれませんが、その必要はありません。

大切な光は、窓を開けるだけで簡単に手に入る。

朝は太陽の光を必ず浴びる習慣をつけよう。

数分程度の少しの時間でいいし、雨や曇りで太陽が見えなくても、体内リズムや覚醒に影響を与える光の成分は脳に届いているから大丈夫だ。

窓を開けて入る光でもいいのならインドア派のぼくでも大丈夫そうです。

それにしても雨や曇りでも光の成分が届くというのはめちゃくちゃ以外でした。

覚醒のスイッチ2体温

覚醒する際は眠るときとは逆で体温を上げなければなりません。

そこで有効なのが次の方法

  • 裸足生活
  • 冷たい水で手を洗う
  • よく噛んで朝食を食べる

また、体温を上げるのに運動も有効ですが、汗だくになるほどの運動はお風呂のように体温が上がって下がるので逆効果になるので注意が必要です。

早歩きのウォーキングは過度に体温が上がらないので著者も勧めています。

そういえば早歩きのウォーキングは『なぜ、健康な人は「運動」をしないのか?』の著者のオススメでもありました。

今のところは早歩きは万人にとっての運動の最適解の一つといえそうですね。

めっちゃ使えるアラーム戦略

最後に、使えると思ったアラーム戦略を紹介します。

まずレム睡眠の90分周期で訪れるから寝る時間は90分の倍数にしたほうがいいといわれますが、それは正しくありません。

実際にはスリープサイクルには個人差があって、それほど規則的でないため前もって予測できないんです。

でも明け方はレム睡眠の持続時間が長いので、レム睡眠のときをあらかじめ狙って起きることができます。

具体的には、アラームを2つの時間でセットするというものだ。

手順はごくシンプルで、仮に7時には絶対に起きなくてはいけないとしたら、6時40分と7時の2つの時間にアラームをセットする。

6時40分から7時までの20分を「起床のウインドウ」とするのだ。

朝方であれば、レム睡眠の時間は長くなっているし、20分前後で「ノンレム→レム」の切り替えがおこなわれている。

このタイミングをねらう作戦だ。

これならセットしたどちらかの時間でレム睡眠にあたりスッキリ起きられる可能性が高いです。

簡単にできることなのでぜひやってみてください。

まとめ

ここ最近読んだ本の中でも満足度はトップクラスでした。

ここまで睡眠について網羅されているものは日本にはないのではないでしょうか。

とにかく実践的で比較的すぐにできるものばかりだった点が良かったです。

 

睡眠は人生の3分の1を占めるもの。

その3分の1がよくなれば残りの3分の2のパフォーマンスも飛躍的に高まります。

本書を読んで睡眠医学の最先端に触れることによって、睡眠の質が高まり人生そのものが向上します。

睡眠は一度正しい方法を学べば努力は最小限です。

今正しい睡眠方法を学んで人生をイージーモードに変えちゃいましょう。